解約返戻金ありの法人保険を使った節税の基本

法人保険を使った節税では、解約返戻金のある保険を使うことが基本となります。

今回は、この解約返戻金を使った節税の基本的な仕組みについて解説します。

解約返戻金を使った節税の仕組み

解約返戻金のある法人保険を使った節税の基本的な流れは次のようになります。

  1. 保険料を支払って損金を作る
  2. 解約返戻金が最も高額になるタイミングで保険を解約
  3. 支払われた解約返戻金を何らかの経費として使う

1. 保険料を支払って損金を作る

法人保険による節税は、まず保険料の支払いから始まります。

保険料を経費として損金に算入することで、法人税の課税所得を減らすことができます。

ただし、利用する法人保険の種類によって、支払った保険料の何割を損金にできるか決まっている点は注意が必要です。

解約返戻金のある法人保険では、一般的に支払い保険料の1/2を損金にすることができます。

残りの1/2は資産計上となり、損金にはなりません。

2. 解約返戻金が最も高額になるタイミングで保険を解約

保険を契約したら、毎年または毎月保険料を支払いつつ、数年から十数年かけて節税を行っていきます。

ある程度年数が経過すると、解約返戻金が最も高額になるピーク期間になります。

このピーク期間に合わせて保険を解約することで、支払い保険料の満額またはほぼ満額に近い解約返戻金を受け取ることができます。

3. 支払われた解約返戻金を何らかの経費として使う

この解約返戻金、実は雑収入となって益金になります。つまり、法人税の課税対象となってしまいます。

正確には、受け取った解約返戻金の総額から、それまでに支払った保険料のうち資産計上した額を引いた差額が益金になります。

解約返戻金を受け取っても決算書が赤字となっている場合は法人税は発生しないので問題ありません。

しかし、解約返戻金を受け取ることで決算書が黒字になったり、黒字の額が増えてしまう場合には、その分法人税の負担が増えてしまうことになります。

そこで、解約返戻金を何らかの経費として使い、損金を増やすことで、法人税の増加分を相殺しなければいけません。
逆に言えば、課税対象となる解約返戻金を経費として使い切ることで、最終的に節税を完成させることができます。

解約返戻金のある法人保険を使った節税の注意点

解約返戻金のある法人保険を使う場合は、特に次の点に注意が必要です。

  1. 支払い保険料の損金算入割合
  2. ピーク期間に解約できるか
  3. 解約返戻金の使い道

1. 支払い保険料の損金算入割合

解約返戻金のあるタイプの法人保険では、多くが支払い保険料の1/2を損金に算入することができます。

しかし、中には1/3や1/4しか損金に算入できないものや、支払い保険料の1円も損金にできないものもあります。

契約する保険の保険料が、どの程度損金とできるのかは事前にしっかりと把握するようにしましょう。

2. ピーク期間に解約できるか

解約返戻金は保険を中途解約することで受け取ることができますが、どれくらいの額が戻ってくるかは解約時期によって異なります。

そして、解約返戻金が最も高額になる期間をピーク期間と言いますが、このピーク期間に保険を解約するのが基本です。

ピーク期間を外れると本来戻ってくるお金が戻ってこなくなります。

保険の種類によっては、ピーク期間が短く設定されているものもあります。また、ピーク期間を外れると極端に解約返戻金の返戻率が下がる保険もあります。

保険契約から何年後にピーク期間になるかは、保険契約時に決まりますので、しっかりとピーク期間に解約できるような運用プランを考える必要があります。

3. 解約返戻金の使い道

決算書が黒字になる場合、解約返戻金を受け取ると法人保険の負担が増えます。

そのため、保険契約時に保険をいつ解約するのか、また解約返戻金をどのように使うのかを、明確にしておく必要があります。

解約返戻金を受け取ってから、さあ何に使おうかと考えていると、適切な使い道が見つからず、不要な設備投資を行ったり、解約返戻金を付ききれずに結局その分法人税を支払うことになってしまったりします。

これでは法人保険を使って節税を行う意味はありません。

解約返戻金のあるタイプの法人保険を使う場合は、その使い道を決めてから契約するのが基本です。

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