法人保険による法人税の節税メリット

会社は上げた利益に対して法人税を支払わなければいけません。

法人税の税率は近年下がってきているとはいえ、平成29年時点でも30%*ほどあります。

*中小企業では条件を満たせば、15%や19%などの税率になることもあります。

例えば、会社が5000万円の利益を上げていたら、1500万円の法人税が発生するわけです。

経費を計上すれば法人税の負担を減らすことができますが、税金を減らすために不要なモノやサービスを購入することは本末転倒ですね。

そこで利用したいのが法人保険。

法人保険を利用すれば、会社や経営者、従業員にとってのメリットを享受しつつ、法人税を節税することができます。

法人税を使った節税の基本

法人税を使った節税でキーワードとなるのが、次の3つです。

  1. 益金と損金
  2. 保険料
  3. 解約返戻金

1. 益金と損金

法人税は、課税所得に法人税率をかけた額となります。

税金の計算式は複雑なものも多いですが、法人税の課税所得は実にシンプルな次の式で計算できます。

課税所得=益金―損金

益金とは、会社が上げた利益のことです。

売上による利益はもちろん、株券や保険の配当金なども益金となります。

一方、損金とは会社が計上した経費のことです。

従業員に支払った給料や家賃や光熱費だけでなく、会社が負った損失なども損金となります。

法人税の節税においては、益金を減らして、損金を増やすことが基本的な考え方となります。

2. 保険料

保険料は法人保険に加入したら、毎月または毎年支払うものです。

この保険料を損金とすることが法人保険の節税の基本です。

ただし、支払った保険料のうち、どの程度の割合を損金とできるかは、保険の種類や契約内容によって異なります。

節税のための法人保険で利用される保険では、支払った保険料の1/2を損金とできるものが多くなっています。

また、掛け捨てタイプの法人保険では、支払い保険料の全額を損金とすることができます。

一方、死亡保険金も満期保険金も経営者が受け取れるような資産性の強い保険では、支払い保険料を全く損金とすることができず、全額が資産計上となるものもあります。

3. 解約返戻金

解約返戻金とは、保険を中途解約することで支払われるお金です。

どの程度のお金が戻ってくるかは、保険の種類によって異なりますが、法人保険でよく使われる保険では支払い保険料の100%を超えるものもあります。

この解約返戻金を利用すると、損金として計上して法人税の節税を行った保険料を、ほぼ全額回収することができます。

この仕組みを利用することで、本来であれば法人税の課税対象となっていた利益を、「保険料の形で一時的に保険会社に預け」、必要になったときに解約返戻金の形で回収することができます。

注意点としては、解約返戻金は、支払い保険料のうち資産計上した額との差額が益金となり、法人税の課税対象となることです。

例えば、保険料として3000万円を支払い、そのうち1500万円を損金に算入、残りの1500万円が資産計上だったとしましょう。

解約返戻金として3000万円を受け取った場合は、資産計上分の1500万円を引いた、1500万円が課税対象となります。

解約返戻金が全く課税されないと、法人保険を使えばいくらでも節税できてしまうため、これはある意味では当然と言えます。

しかし、だからと言って、解約返戻金を受け取って法人税をそのまま支払えば、全く節税できなかったことになります。

そこで、解約返戻金を何らかの経費として使い切れば、課税分を相殺することができるので、法人税の負担を増やさなくてすみます。

目的に応じて法人保険を使い分けよう

法人保険で最も多く利用されるのは、生命保険です。そのため、法人生命保険という言い方をすることもあります。

しかし、法人生命保険にも実にさまざまな種類の保険があります。

具体的に列挙すると次のとおり。

  • 定期保険(解約返戻金なし)
  • 逓増定期保険
  • 長期平準定期保険
  • 養老保険
  • がん保険
  • 医療保険
  • 終身保険

などなど。

利用する保険の種類によって、損金とできる保険料の割合や解約返戻金のピーク期間の長さ、死亡保険金や満期保険金の有無が異なります。

また、これらの違いに応じて法人の経理処理も異なります。

法人保険を使う理由の多くは節税ですが、それに加えて役員・社員の福利厚生、経営者の退職金の準備、会社の資産の経営者への移転など、複数の目的があるケースも少なくありません。

これらの条件に適した法人保険を選ぶことが、法人保険の運用を成功さえる最初の条件です。

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